さて、何となく始めてしまったスタンプラリーはマイペースで調子よく進んでいた。しかし、我々おバカ夫婦には根本的に足りないものがある。要するに我々には仏教や仏像についての知識がまるで無い。知識が無ければ信仰も無い。スタンプラリーを回るのはいいけど、具体的に何処で何を拝めばいいのかさっぱり分からない。なので、片っ端からひと通り一巡拝むといった感じになっていた。まさにお寺の方が嘆く記念スタンプ帳となっていたのであった。
実際の話、それでも我々おバカ訪問隊はそれなりに時間をかけて拝み倒してはいる。しかし中には山門の真ん前に車を横付けして、一瞬拝んだらさっさとスタンプを貰って去っていく方達とか。団体の場合は乗客が参拝してる間にガイドがスタンプ帳をスタンプ会場に抱え走り、ガイドが全てのスタンプを押しているようなケースも見たことがある。一日で出来るだけ数をこなしたい場合は一箇所に余計な時間をかけてられない気持ちはよ~く分かる。しかしそれだけで終わるっても勿体無いよなーって思う。
話を戻すが、とりあえず最初は信仰が無くともラリーを続けているうちに何か掴むものがあるのではないか。知識なんてあとから付いてくる。とりあえずラリーを続けるという行為が大事であると、自分勝手な解釈でもって納得している。
実はそうした自分勝手な解釈で回っているうち、何となく仏像の見分けや意味がおぼろげにわかってきたから大したものだと思う。
誤解を恐れず大まかに言うと、飾り気が全く無いのが如来様。例えば奈良東大寺の大仏様で、仏像界一番上の上司という事になる。一転して首飾りや腕輪などの飾りをジャラジャラと身に着けているのが観音様。怖い顔をして炎を背負ってるのが不動様。護摩壇のような椅子に座るリアルな和尚姿なのが大師様といった具合。観音様の中でも色々な分類があって頭部に小さい顔がついていれば十一面観音、手が何本も背中からついていれば千手観音、頭部に馬がついていれば馬頭観音、坊主頭なら地蔵観音などと呼ばれているらしい。
また、大きな本堂には如来様を中心に一同左右ズラリと並んでいますが、寺の敷地に余裕がある寺はそれぞれに独立した住居を与えられている場合もあります。観音様の住居は観音堂と呼び、不動様の住居は不動堂、大師様の住居は大師堂、地蔵様の住居は地蔵堂と呼ばれていて、寺によって組み合わせは様々。とりあえずそのお寺で一番のお偉様の住居がいわゆる本堂と呼ばれている。ついでに加えると五重とか三重とか塔があるけど、あれはいわゆる納骨堂なんだな。
お寺にはそれだけでなく、他にも大黒様や弁天様をはじめとする七福神グループ、寺を護る仁王様、仏様の親衛隊のような四天王、エンマ様をはじめとする十王様、必ず六体並んでいる戦隊のような六地蔵、その他大勢の羅漢、ミニ三十三箇所やミニ八十八ヶ所など、これらが敷地の隠れたところにあったりすると見逃してしまうので注意が必要かな。
ココまで来て改めてスタンプラリーの拝む対象を考えてみると、最初に始めた「西国三十三観音」や「尾張三十三観音」は観音堂へ。有名な本場四国の「本四国八十八巡り」や「知多新四国」は大師堂へ、未だ開始していない不動巡りは当然不動堂へということになるらしい。最初訳わからず闇雲に拝んでいた頃に比べると進歩したものだと思う。ただ、信仰については・・・・・もう少し待ってちょ。

羽島佐吉仏。
衣服以外に何も身につけてないシンプルな姿が如来様の特徴。

鏡島乙津寺 如意観音。
よく見ると首飾りが見える。
その他にも腕飾りなどを身に着けていたり冠を被っていたるするのが観音様の特徴。
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