意外に穴場的観光スポットかもしれない 木曽路上松宿から御嶽山の方面に入った山奥がいわゆる赤沢と呼ばれる地区。この辺り一帯は戦国時代の大昔から良質の木材の産出エリアで、特に明治時代以降は御料林として指定されました。その後に当地で伐採された木材運搬用に上松から森林鉄道が開通して最盛期を迎え、昭和に入ると国有林として指定されるという輝かしい歴史がある由緒正しい森林なのであります。しかしその後林業衰退と共に一帯は全国初の自然休養林に指定され、昭和50年にはついに森林鉄道が廃止されたのでした。現在、赤沢自然休養林に残る鉄道はこの当時の名残りなのであります。 さて、この赤沢休養林を知ったのは実は昭和50年頃。その当時の森林ブームで赤沢休養林ははかなりの人気だったようです。というのも、いつも用があったのは上松の次の木曽福島ばかり。特急しなのに乗ると上松は停車しないのです。その後も用事があるのは専ら木曽福島ばかり。車を利用するようになってからも上松の周辺はいつも混雑して車を停める隙すら無かっこともあり、上松に立ち寄ることは一度も実現しませんでした。ということで今回の名前は昔から知っている赤沢休養林と寝覚の床へは初めて足を踏み入れるのです。まさに40年越しの上松なのでした。 中津川から国道19号線をひたすら北上すると約1時間ほどで上松に到着します。現在この周辺は国道のバイパス工事が連続して行われ、見慣れない景色に気を取られ、気が付くと上松を通過してしまうので要注意。赤沢休養林へは上松駅の辺りから左折し、対岸に渡る橋を通過すると道はどんどん山奥突き刺さるようになります。途中の道路は広くなったり狭くなったりを繰り返し、ついには車がすれ違うことが困難な程の林道になります。下手な場所で対向車が来たら非常にヤバイので新調な運転を心掛け、最後に赤沢休養林の駐車場で行き止まりとなります。 公園に到着するなり直ぐに森林鉄道が出発するというので急いで階段を駆け上がって受付を済ませます。 何とか間に合いました。トロッコに乗り込んだら直ぐ出発です。少し待たせてしまったみたいですね。 森林鉄道のトロッコ列車は時速8キロなのでのんびりしたものです。距離も短く、ゴトゴトと約10分程度で折り返し地点に。ここで約半数の方が下車しました。この辺りは自然散歩用の遊歩道が整備されていて、帰りはのんびり遊歩道を歩いて行くようです。自分達はこのまま乗ったままで折り返します。実は乗車券は往復しか無く、片道しか乗らないのはもったいないという、そんな単純な理由ですね。 ここで機関車の付け替え作業が行われます。 帰りは見晴らしがいい川側の最後部席を陣取りました。 途中、川に添って鉄道と遊歩道が続いているのがよく見えます。 顔に当たる風が気持ちいですね。 これは乗車記念。こういうところにお金をかけなくても・・・・・ねぇ。 間もなくして元の駅に戻ってきました。見ると向こうに車庫らしき建物があります。どうやら無料で中に入れるようなので行ってみます。 なるほど、森林鉄道記念館ですね。森林鉄道の歴史をパネル等で解説し当時の道具等を展示してあるようです。更に奥に入ると車庫に入れました。様々な機関車が展示されていて間近で見れます。写真に写っていませんが、かつて使用されたという御料車もありました。 どうやら線路に出れるようです。小振りながらカッコイイSLが展示してあります。もう動かないのでしょうか。 次の便が出発していきました。よく見ると先頭の機関車は後ろ向きに走っています。 到着するなり目的のトロッコに乗ることが達成してしまったので、のんびりと散策することにします。トロッコ列車乗り場の周辺にはいわゆるお子様向けの施設やイベントが数多くあるようです。小学生くらいのファミリーに最適ではないでしょうか。 この辺りの川の綺麗なこと。水はこれっぽっちも濁ってません。水深も浅くこれなら子どもたちを放置でも全然オッケ。ただ、山奥のため水温が低いのが玉にきず。皆さんシートに弁当を拡げ、完全バケーション仕様ですね。 せっかくですので奥の駅に向かって散策します。森林セラピーの名所だけあって森林が凄いのです。公園内には何本かコースがありますが、川沿いに奥の駅に向かう周遊コースは完全フラット。誰でも散策を楽しめる初心者コースになっています。 このコースは絶対サンダルがオススメ。そのまま川にジャブジャブ入ると気持ちいいですよー。川歩きが最高。 時折巨木の切り株が見られます。 もちろん森も空も綺麗ですよ。 たまたまトロッコ列車が通って行きました。 最後に吊り橋を渡って少し土産屋に立ち寄って、森林公園を出ることにします。 ところでね、この赤沢休養林の駐車場は完全に台数制限しているらしく、入る時駐車利用料金を支払った位置からずらり車列になっていて、自分が出ると一台入れていました。駐車場はさほど広いわけでもないので早めが勝負ですね。さて、この時点で間もなくお昼という時刻でした。林道の途中で1軒のカフェのようなレストランが気になっていたので行ってみます。このような場所です、もしかすると高いかもしれません。気になるところではありますが、思い切って入ってみました。 入口にメニューを見てみると、2種類のランチがあってAが1100円でBが1300円。観光地だからこのくらいかな。お店は2人で切り盛りしてるこじんまりした感じ。白い壁が綺麗で清潔。 ランチは結局AとBの両方注文してシェアすることに。これが正解。たっぷりの地元で採れた野菜を中心としたランチで、ピタパンは半分で充分なボリューム。Bセットにはデザートがついていて、これがまた優しく甘い。結果オーライでした。 ランチ後に目指すのは寝覚の床。毎度電車の車窓から見てたけれど一度も行ったことがない場所。今回はこちらもきっちり落とし前をつけることにします。寝覚の床は上松駅からやや南側。それでもかつては賑わっていたと思うよ。一大観光地だったはず。しかし現在ではかなり寂れた感じ。町営駐車場にすんなり入れるなんて考えられないもの。一応町営駐車場に停めたものの、すぐ近くにセブンイレブンがあり、もしかするとこちらに停めてもよかったのかしらん、なんてことは考えていけないよ。ちゃんと町営に停めましょ。さて、寝覚の床の入口を探すと臨川寺の山門に料金所があります。管理料ってことなのかな。まぁ目くじら立てる程でもないのでそのまま入ることにします。その際、まず正面の展望台に行った後に左側の階段から降りるという話。実際行ってみると寝覚の床って遥か眼下。もしかして、あそこまで降りることになるので覚悟せよと言ってるみたい。 ここは七福神の弁財天、弁天堂があります。 ここから見ると寝覚の床って遥か下になります。あそこまで歩くのかーって思うと少々萎えるかも。 長い階段を降りてようやくたどり着きました。岩のてっぺんに浦島太郎の浦島堂があるというので行ってみます。何故こんな所に浦島伝説が? どうですか、近くで見る岩のサイズ。人が本当に小さく見えます。 簡単に行けるかと思ってたらとんでもなく、完全な岩場伝いに登って行く必要があります。かかと付きのサンダルでギリオッケ。ヒール付きや革靴では完全に無理です。鞄も手に持つタイプではなく背負うタイプがベスト。両手をフルに使わないと危なくて仕方ないのです。それにしても子供たちは軽やかに乗り越えていくね。あ~~~歳をとりたくないものだ。 この辺り、落ちたら相当ヤバイです。 上を見上げると特急が通過していきました。今迄はあの車窓から見てたんですね。 浦島堂に到着。思ったよりちんまりした建物でした。 予定外の岩場登りで既に汗だく。途中にあった流れが憩いの場でした。 行きに降りてきた階段を上がるのは、わかってたけどきっついね。 ようやく元の山門まで戻ってきました。 まだまだ時間がありそうなので次は奈良井へ行ってみようと思います。 ↓ <奈良井の古い町並みを散策して、木曽福島で旨い地酒を買うのだ。> 【近隣の関連記事】 ○ <湯めぐり手形でリフレッシュ> ポチっと押してくれると猫が喜びます |
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